競売と言うと、「お金に困って支払えなくなった人の物件を買ってひどい。」
という声も聴きますが、私はその様には考えませんでした。
ひどい、という人々は債権者（主に銀行）が債権回収しているという事はあまり考えず、最終段階の買った人が、全てを企画しているようなイメージを持っている様に思うが、それは全く違うと思う。
最終結果にだけ注目するのではなく、そもそもの原因、経緯、国がどのような政策を打ち出したのか、日銀の金利変動に影響され、銀行の金利の要因も背景にある。その時期の国の政策全体が影響しているのです。
マンションや家を買った時のローン金利から、国の長期金利の上昇の政策等により、銀行のローン金利が上昇し、ローンの支払いが滞り、結果、債権者（銀行等）が債権を回収するために裁判所に申し立てている訳ですから、その債務者にとっても早く債務の整理をした方が早く次の生活に踏み出せると思います。
そのままローン返済が出来なければ、借金は膨らみ、より苦しい立場になる事が予想されます。債務者にとっても長引けば、より辛い事態になるでしょう。
又、債権者の債権回収は裁判所という国家権力によって行われているものです。
民間の金銭貸借のもめ事を、競売という方法で解決しようとするものです。
しかも、当時はその不良債権があまりにも膨大で、日本経済が大きく揺らいでいました。
政府主導で何とか日本経済を立て直そうと慌てていたのです。
税務署から私の会社に電話が掛かってきて、「これこれの物件の資料を送りますので、入札してください（買って下さい）」という連絡も度々ありました。
（この時期に不動産購入した物件には、税の特典もありました。その事も、不良債権を何とか整理したいという方針の一環です）
わたしは競売に興味を持ち、入札してみようと思いました。
競売は入札という方法で始めますが、初めての事で私にも不安はあります。
しかし、やってみないと何も始まりません。
何度か入札しているうちに一番手になったようで、マンションを落札できました。
杉並区にある２LDKのマンションでした。
リフォームの業者さんに奇麗にしてもらって売りだしたら、買ってくれる方がありました。
利益も出て安心しました。
自分の会社で買って、売りに出す。という形式は私にピッタリです。
飛び込み営業をしなくても良いし、売主さんと接触する事もなく、物件を奇麗にしたらお客様が買ってくれる。
仕入れ資金はあまり多くないので、大きなことは出来ないけれど、私の性格に合っている。
これからは競売に注目してみよう。
入札する物件の価格は自分で決めなければならない。
安く購入したいのは山々だけれど・・、１番高く入れた人のみが落札できる。
２番手ではダメなのです。ここが悩みどころ。
又、例え落札できても市場価格を上回る値段では売れない。
買いたい人は出来るだけ安く買いたいと思うでしょう。それに諸費用の計算もある。
価格・費用・市場調査・リフォーム費用・売り出し価格・登録免許税・取得税等々を調べて入札する価格を決めなければならない。
不測の事態も有るかも知れない。まあ、頭の容量が小さい私には結構大変です。
しかし、あまり気持ちが集中しすぎて、周りが見えなくなってはいけません。
調査や情報集めは慎重に調べますが、入札については、あなた任せ。
〇でも×でも結果は軽く受け止めるように心がけていました。
順調ではないけれど、何度か落札することが出来ました。
売却まで段取り良く進む物件もあれば、苦労する物件もありました。
