76 私の配偶者はどんな人?(10)

今までに、私は2度「家出」をしました。

 

実家は遠いので、ホテルに泊まります。

 

夫はビックリしてあちらこちらに電話して、私を探します。

1日目は携帯を切って、2日目はスイッチをオンにします。

 

すると、2日目慌ててホテルに迎えに来ます。

 

「頼むから家出しないでくれ。

もっと君の気持ちの事を考えるようにするから。」

 

と言います。

(フフフ‥少し効果あり!)

 

しぶしぶ仲良くする事にします。

色々話し合って、譲り合い、合意点を見つけ出すように二人で努力しました。

 

その後、彼は自身のプログラムの中の、私のパーセンテージが上がった様で、

上がった分色々心配してくれる様になりました。

 

私は、自分が我慢しているだけでは納得出来ません。

しかし、相手(この場合は夫)が気付かなければ、状況は変りません。

 

その状況を変えるためには?

夫がその状況に気持ちを向け、

相手の事を考えるにはどうしたら効果的か?

 

私は考えます。

時にはショック療法も必要です。

 

育った環境が異なった夫と私は、結婚という形で二人が一緒に暮らす事になったのですから、

生活の中で色々考えがぶつかる事はあります。

その度に話し合い、意見の交換をし、互いを認め合う努力をしました。

 

それから十何年の時を経て、私達夫婦は何でも話し合い、

互いになくてはならない存在となりました。

 

互いが互いの一部となって、気持ちも行動も理解し合える存在となりました。

(しかし、個性は違います。)

 

 

 

元気になった私は、不動産の仕事をしようと、思いました。

 

夫は「教師と不動産はミスマッチだ。歓迎できない。」

と言います。

 

「私は○○先生の奥さん  と言う名前ではありません。

 

そう言う存在で、私は一生を終えるのは嫌なの。

私には私自身の名前があり、個性があり、人格があります。

あなたはあなたで、

私はあなたではありません。

 

私は私自身の能力の、分相応の力で、自分を表現したいのです。

 

私とあなたは別人格なのよ。

あなたの力を借りようとは思いません。

人形の家のノラの様になっちゃうわよ。」と言うと、

 

反論せず

「そうだな」

と、夫はすぐ理解してくれました。

 

(この理解は、非常に早かったです。速攻。ラッキー)

 

フランスの女性も、自分の考えや権利を主張します。

そういう事をよく理解しているみたい。

 

それから夫は、女性としての、私の社会的な立場も支持してくれるだけでなく、

協力してくれる様になりました。

勿論、私も夫の立場を理解し、尊重しています。

 

結婚当初とは異なり、夫は随分変わってくれました。

 

「君と一緒になって、女性の立場の、僕が気づかない事を色々教えてもらい。

僕も変わることが出来た。」

と言ってくれる様になりました。

 

夫の言葉の中には、変わらされたと言うのではなく、

彼自身、自ら変わったと言うのです。

その意味が私の心を打ち、感動します。

 

私も感謝の気持ちです。嬉しいです。

女性の立場に心を寄せてくれる夫と巡り合えた事は、幸運だと思います。

 

所で、食事ですが、 

もう、夫の好みだけに合わせることは出来ません。

 

今では洋食だけではなく、和食・中華と色々作ります。

肉じゃが・きんぴらごぼうも作ります。

それでも相変わらず、「おいしい」と食べています。(よかった)

 

朝食は

彼が決断した時以来、毎日作ってくれています。

しかし、今だに変化はありません。

全く同じメニューです。

 

これからも同じメニューでしょう。

(本人が工夫する気持ちがないのですから、私は何も言いません。)

           

                             配偶者終わり。