朝食を作ってくれるようになった夫は、スーパーに買い物に行くと、
まず、自分担当の食材の所に直行し、物色しています。
所が、外に買い物に行くと困ったことがあります。
私が別の売り場で買い物をしていると、スーパーの中で、
突然大声で私を名前で呼ぶのです。
(子供が親を呼ぶように)
周りの人にも聞こえますから、夫の方を人は見ますよね。
呼ばれた私は夫の側に行きたくありません。
私まで注目されますから、
恥ずかしい。
暫くして、夫が私の所に来て、
「何だ。こんな所にいたのか」
「あなた、大きな声でわたしの名前を呼ばないでよ! 恥ずかしいじゃない」
「ごめん」
と言って、その時は収まりますが、
そんな事件を忘れた頃、また同じような事が起きます。
(一体この人はどうなっているの?悪気はないんでしょうけれど、
周りが見えているのかしら?)
その後もたまに、そんな事件があります。
人前で、私の名前を呼ばれる事は嫌ですが、私は諦めて
「静かにしてネ、呼ぶときは私の姿を見てから、小さな声でネ」と言って、
あまり怒らないようにしました。
夫はそういう個性だから、と諦めました。
(でも、周りを気にしないと言うか、空気が読めないと言うか、
ちょっと変わっていると思います。)
結婚当初の夫は、私から見ると、自分の事が中心で、
相手の気持ちを考えるパーセンテージが低かったと思いますが、
二人で話し合う事によって私の気持ちを察してくれたり、
気遣ってくれるようになりました。
しかし、すぐに100%になった。と言う訳ではありません。
20%から30%に、時間をかけて50%に、という具合です。
そう、妻の気持ちを考えるという脳からの回路が育ってきたのだと思います。
(脳の事は分かりませんが、勝手に思っています)
夫は一度約束した事(朝食を作るとか)は守ります。(名前を呼ぶ時以外)
誠実です。
数年後、私が元気になっても、変わる事なく朝食を作ってくれています。
そして、洗濯もしてくれるようになりました。
「洗濯機が回って、やってくれるから」と言って。
食後の洗い物もしてくれるようになりました。
「単純作業でやりやすい。美味しい食事を作ってくれて有難う」
勿論、私も夫を気遣う気持ちが大きくなってきました。
お互い信頼し合う気持ちが強くなって、何でも話し合うようになりました。
夫は知識として、私の知らない事をよく知っています。
学生時代よく勉強したみたい。
私からすると、辞書みたいな所があります。
こうした事は、結構便利です。
私が知らない事を質問すれば、大概の事は教えてくれます。
「君は何にも知らないんだね。」とか言われます。
「わたしの興味のない事を知っているだけでしょ。
私だって、世間並みに普通の事は知っています。」
と言い返します。
結婚して私達が住んだ所の町内で、側溝の掃除をする回覧が回ってきました。
「各家庭から男性1人、宜しければ出席してお手伝いして下さい」
という回覧板内容です。
当日、近所の男性(夫も出席)、又女性もお掃除係で(私も)出席しました。
近所の方々とは仲良くしていましたので、和気あいあいと、始まりました。
まず、側溝のコンクリートの蓋を持ち上げてずらすのです。
男性陣の出番です。
皆さん側溝の蓋を持ち上げ,ずらしていきます。
夫も蓋を持ち上げた所、
彼には重すぎて、後ろに転んで蓋がお腹に乗っかってしまいました。
お隣のお宅のご主人が、
「○○さん大丈夫ですか」
と言って助けてくれました。
私も「大丈夫?」と駆け寄りました。
夫は擦り傷だけで、大きな怪我はしなかったのですが、
お隣のご主人から
「○○さん、もういいですからそこに座っていて下さい」
と言われました。
私は側で見ていて、笑いをこらえるのに必死でした。
隣のご主人の方がズーッと年上なのに・・・。
女性陣はお掃除をするのですが、夫は座って休んでいるので、
私は夫の分まで、一生懸命お掃除をしました。
夫はひ弱です。
こういう時、マッチョな男性が頼もしく思えますね。
ひ弱な男性はちょっと・・・。
でも夫の名誉の為にお伝えしておきますが、夫は私よりも力持ちですし、
他に良い所が沢山あります。
(フフフ・・・・)