56 困った売主さん(4の4)

当社は、オーナー様のアパートの管理委託を受けている訳ではないので、

(オーナーさんはどこにも管理委託を頼んでいません)

立ち入った意見は控える様にしています。

 

まだ10月ですが、12月・1月・2月の3ケ月はフリーレントで、2月の末の

退室をオーナー様は希望されています。

それ以上の譲歩はしたくない様です。

 

今後、オーナー様はどの様に事態を収めるのでしょうか?

他の3室の方は、まだ何の反応もないようです。

 

 

こんな状況の中、ある事件が起き、テレビ報道されていました。

 

2023年10月31日

「埼玉県蕨市で立てこもり事件」

 

拳銃を持った86歳の男姓が郵便局に立てこもったのです。

(最近の事件なので報道を見られた方もあるかと思います。)

 

この犯人が住まいしているアパートのオーナーは

「アパートを取り壊すので、2月までに出て行って欲しい」

と言っていたそうです。

 

この事件をひき起こす原因は、病院・郵便局に不満があったようですが、

犯人が住んでいるアパートの事(直接原因かは分かりませんが)も報道されていました。

そして、アパートにも火をつけたようです。

 

Aアパートのオーナー様の状況とよく似ている所が一部あります。

・建物を壊すので

・2月までに退室してほしい

偶然にも、

入居者さんに退室してほしい時期も同じくしています。

 

Aアパートには、この事件の犯人のように凶暴な人はいませんが、

部屋を出ていかなければならいという事は、住人にとって容易なことではありません。

 

Aアパートのオーナー様は、この事件の報道を見られたはず。

どの様な感想をもたれたかしら?  

等 私は思っていました。

 

その5日後、例の賃借人さんから電話があり、

「オーナーさんから連絡があり、あなたの希望を受け入れましょう」

と言ってくれました。

 

嬉しいです。安心して引っ越しが出来ます。

色々話を聞いて戴き、有り難うございました。」

 

「よかったですね。私も安心しました。」

 

その翌日、オーナー様からお電話がありました。

 

「埼玉県蕨市で事件がありましたが、賃借人さんにとって、引っ越しは大変な事だと

思うようになりました。

引っ越ししやすいようにしたいと思います。」

 

「よかったです。」

 

私は、

オーナー様は、定年後、ご家族に対しては優しいお気持ちを持たれるように

なりましたが、

賃借人さんや、対、外に対してのお気持ちは、相手の立場を配慮するお気持ちが

少し欠けていたように思っていましたが、

 

今回の事件の報道を見て、

オーナー様も自身の考えだけでは、強引に事を進める事は出来ない。

と、お考えが少し変わったのでは?

 

と、思いました。

 

 

しかし、売却価格については、まだ硬い気持ちのままの様です。

当方のレポートを銀行さんに見せていないのは、

 

ご自身の、強い売却希望価格だと思われます。

当社が受けることが出来ない価格です。

 

「早くほかの不動産業者さんに相談に行って欲しいナー

そして、相場というものを理解して欲しいです。」

 

(不動産は買う人がいなければ売れないのです。

それに気づかないと・・・

みんな知っている事ですよ。)