今回の「困った売主さん」の件を、
私は違った角度で考えてみました。
オーナー様について考えた事。
私の妄想です。
すでに書いた事も重複いたしますが、ご容赦下さい。
お世話になっております。
有り難うございます。
申し訳ない。
と、オーナー様は多用されます。
何故なのか?あまりに多用されるので、耳から離れません。
何度も聞くと、本来の言葉の意味と離れて、次第に嫌な感じがするのです。
その様なご性格だと言えばそれまでですが、
「有難うございます」と言われて、
「アー、喜んでもらえて良かった」と素直に私に伝わる、
「有難うございます」はありますが、
オーナー様の「有難うございます」は素直に伝わらず、
違和感があります。
オーナー様は
粘り強く、諦めない
当方が断っても、尚、連絡してくる。(1度や2度ではありません)
こうした行為は中々出来る事ではありません。
単純に、こうしたご性格だと思えないのです。
「お断り致します」と2度も言われれば、普通の方は諦めます。
しかし、オーナー様は諦めない。
現役時代、仕事に対してどのような姿勢で向かわれていたのだろ?
と考えてしまいます。
順調に進まない、難しいお仕事もあったでしょう。
しかし、断られて完全に糸を切るのではなく、細い糸を残しておく。
場面が変われば、その細い糸が生きることがある。
仕事をする中で、Aさん・Bさん・Cさん、それぞれに性格が異なります。
ある甲企画では、Aさんの性格が有効であり、乙企画ではBさんが活躍し、Aさんは役に立たない。又、別の企画ではCさんが活躍する。
ということもあるでしょう。
物事はどの様に展開するか分かりません。
将来の布石の為、異なる意見も細い糸でつないでおく。
仕事の場面での展開は、時として180度変わり、思わぬ方向に進む事もあります。
その時の為の、
お世話になっております。
申し訳ない。
有り難うございます。
という事(細い糸)ではないだろうか?
相手に断られても、上から目線と受け取られることなく、相手に不快感を与えず、
次に連絡をした時に相手と話が出来る雰囲気作りを残しておく。
「ガッカリした、ショックです」と言いながら、
お話しぶりは、いつも穏やかです。
心の中では、「断られて腹が立つ」と思っているのかも知れません。
しかし、穏やかに話されます。
老練な、ある意味高度な、非常に緻密なテクニックです。
そうして、最後にご自分の計画を成功させる。
仕事場でオーナー様は、省内外で色々な方々との交渉を多く経験されておられるはず。
そんな事が頭に浮かびます。(妄想です。)
その後、オーナー様の奥様は、癌が転移されたようで入院されました。
其のことを気落ちした様子で
「毎日見舞いに行っています。時間がなく大変です」と話されます。
その状況に、私の心も揺らぎますが、
私は仕事として出来るか・出来ないか、の立場を
ブレないように、優先したいと思います。
各省庁の偉い方が、国会答弁等で、私には訳が分からない答弁をされている事がありますが、私の頭は単純ですから、回答されている事がよく理解できないことが殆どです。
あまり複雑な思考で来られると、私の頭の中の糸が絡まって、ほどけなくなります。
受け入れる事が出来なければ違和感が生まれ、心を病んでしまいます。
私は、素直に受け入れられる、単純な方が良いです。
オーナー様の、心の奥を考えるのは疲れます。
結果、このオーナー様のご依頼をお断りしたのは、
私自身の仕事の為に、良かったと思っております。
「この不動産屋は使えないナー、だめだナー」
と思ってもらいたいものです。
本当に使えない不動産屋なのですから。