当社物件のお部屋を貸している入居者が、その物件を買いたいと言ってくることが時にはあります。
千葉の市川にある、独身の男性が1人で入居している物件を買った。
9階建て最上階の2DKの南東角部屋で、窓からは遠くまで見渡せ、見晴らしの良いマンションです。
当社は、そんな事がチャームポイントだと思って買った。(ちょっと古いけど)
更新が近い時、入居者さんから
「このマンションを買いたいが、売って頂けないでしょうか?」
とのお電話がありました。
買いたいと言うのですから、彼も気に入って、そのまま住み続けたいと思っているのでしょう。
ありがたいお話です。
「値段さえ折り合えば良いですよ」と答えた。
会社所有の不動産はある意味「商品」ですから、余程の理由がなければ手放すことにしている。
まして、住んでいる賃借人さんが、そこを気に入って買いたいと言うのだから
嬉しいお話しです。
当社が買った時からその人が住んでいるのだから、お部屋の隅々まで本人は熟知しているはずである。
(私は部屋の中を見たことがない)
近隣の相場、取引事例を調べて価格を伝えた。
直接取引だから仲介手数料は0円にしました。
(これは喜んでいただいた)
価格にも納得され、契約する運びとなりました。
しかし、物件の状況については現状のままで、という事は強く伝え
(中を見たことがないので)、契約書にも書き込んだ。
彼は45歳で独身だ。
四百万円の頭金と、残金はローンを組んで買った。
鹿児島の出身で、東京に自分の所有する住まいが出来、嬉しそうだった。
彼は堅実だ。自分の人生設計を考えながら生活していると思う。
無理のない返済金額でローンを組んでいる。
これからも堅実な人生を歩んでほしい。
不動産の仕事をして、色々な人に出会える事は勉強になる。
主婦のままでいたら私の生活範囲の人々との関わりで終わってしまうが、
お客様と接することで、知らない事、教えられることが多く、
私も勉強させてもらっている。
賃貸・売買に通じることだが、部屋を貸す・建物を売る場合、お客様が何を求めているのかを念頭に置いておかなければならない。
今風のファッションの様に、その時代に合った仕様とか、
その物件の特徴をアピールするとか、
内見して部屋に入った瞬間『ア、素敵』と思えるお部屋にすることが大事だと思う。
お客様が嬉しくなるような環境や、お部屋造りを心掛けることは忘れないようにしている。